日本という国は豊かになりました。しかし日本という国はすでに折り返し地点を過ぎ、どこへ向かおうとしているのか、わかりづらい時代になりました。物質的な幸せを求めてきた私たちは、その幸福が根底から崩されようとしているように感じます。そして新しい幸福感が必要とされる時代、精神的な幸せを追い始める時代が来たように思います。
私が持つ「やさしさ」と「愛」、そして「心」。それを言葉にして苦しんでいる人々に送り届けることはできないかと詩を書いています。
私の幼少時代、厳しい父に殴られ蹴られ、母も父に従うのみで、幼いころから親の愛情を感じたことはありませんでした。成人するとともに家出同然で家を飛び出し、一間のアパート生活。しかし飛び出してみたものの、何かがやりたいと思っていても何がしたいのかわからず、ただ悶々とする日々。そんな湿ったような苦しみをじっと抱えたまま、ただ月日は何十年と過ぎていきました。月日は流れ、結婚もしましたが、しかしじっと胸の奥にある苦しみはますます大きくなり、「妻には十分な生活をさせてあげられない」、かといって「自分の夢もわからない」、そんな自分が嫌いで嫌いでたまらず自己嫌悪に陥り、それが原因で家庭崩壊、離婚もしました。
誰一人家族がいなくなった私は毎晩泣き明かし、ウツ、そして自殺を考える日々。そんな中、自分の生きていた証を残そうと書き始めた詩でしたが、どこか心のよりどころを見つけ、落ち着く自分がいました。
いつしか「自分のためでなく、人のために詩を書きたい。苦しんでいる人がいれば、やさしく包んであげるような詩が書きたい」そんな思いで詩を書く自分がいました。
私の詩を読んでいるあなたとはおそらく会ったことはないでしょう。しかしそれでもあなたの苦しみ悲しみは十分わかります。なぜなら私も十分苦しんできましたから。
同じ人間としてあなたのことを人として愛しています。「会ったこともないのに」というかもしれませんが、それでも「もしあなたが苦しんでいるなら、心から悲しんでいるのなら、その心を慰めてあげたい」それが詩人「吉川亮宏」、私の願いです。
私のような者の詩が、どの程度皆さんに届くかわかりませんが、下手は下手なりに精一杯書いています。少しばかりお付き合いください。
詩人「吉川亮宏」